2015.05.12

オイカワデニムのほつれなかった糸

気仙沼市本吉町蔵内。眼下に気仙沼湾が広がる小さな町に、日本が世界に誇るデニム工場があることをみなさんはご存知だろうか。
「オイカワデニム」日本でもSMAPのキムタクやBEGINといった有名人愛用者も多く、アメリカに20年ほど寝かせていた生地を使って501本の”リーバイス501″を製造したのもこの工場だ。
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数々の有名ブランド品のOEMを手がける一方、オリジナルデニムも人気のオイカワデニム。
いまや”復興のデニム”として有名になった「スタジオZERO」は、2011年の東日本大震災で津波に流されヘドロにまみれても糸1本ほつれなかったという奇跡のデニムだ。
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リアス気仙沼メンバーが最初に訪れたのは2013年3月。
その時出迎えてくれた及川秀子社長の口から出た言葉に、わたしたちは心を打たれたのを覚えています。
「もし買っていただけるなら一生で1本でいいと思っています。ほつれたら何度でも繕えばいい。人生だって同じ、何度でもやり直しがきくのが人生だから。」
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その言葉をほんの少しだけ噛み砕くことができた2年後の5月。
わたしは再度おじゃまさせていただき、オーダーデニムを注文した。
一ヵ月後、これからの人生と共に歩むデニムが到着するのが楽しみでなりません。

1000年に一度の大震災でも1本もほつれなかった糸は、今を精一杯生きる強さを教えてくれました。